セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス)(石持浅海・カッパノベルス)
友人の自殺の真相をああでもない、こうでもないと検討しあうシチュエーションはタックシリーズを思い出しますね。
以下、ネタバレありの感想です。
題名の『セリヌンティウスの舟』というのには久々に「あ、うまい」と思いました。
結論が最初から決まっている(というかそれ以外の結論が認められていない)のに、議論をあれだけ二転三転できたのは、やはりリード役としての磯崎の存在が大きかったかなと。
自殺の動機とラストには大打撃だったのですが。
「動機なんかどうでもいい」という作品は世の中多々あふれているのに、何故石持作品のそれはワタクシにとって大打撃なんでしょうか…。